ベストマンとは?結婚式での役目と、ブライズメイドとの違い|電報を読み上げた海外の習慣も

結婚式でベストマンが電報を読み上げる様子 送り方・マナー

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海外の結婚式の映画やドラマで、新郎のとなりに立ち、指輪を渡したり、披露宴でスピーチをしたりする男性を見たことはありませんか。あの人がベストマン(best man)です。

じつはこのベストマン、電報とも深い縁があります。昔のイギリスでは、結婚式に来られない人から届いた電報を、ベストマンが披露宴で読み上げていました。日本の披露宴で司会者が祝電を読み上げるのと、よく似た習慣です。この記事では、ベストマンの意味と役目、ブライズメイドなどほかの付き添い役との違い、そして電報との関わりを紹介します。

ベストマンとは

ベストマンは、結婚式で新郎にいちばん近い立場で付き添う人のことです。新郎が、親友や兄弟、いとこなど、とくに親しい人に頼みます。頼まれるのは名誉なこととされています。

式のあいだ、ベストマンは新郎のすぐ横、少しうしろに立ちます。祭壇の前には、式を進める牧師などと、新郎新婦、そしてベストマンが並ぶ形になります。

ことばの始まり

「best man」ということばが文字で残っている最も古い例は1782年のものです。スコットランドの言い方で「best man」と「best maid」が、イングランドの「bride-man」「bride-maid」(新郎新婦の付き添いの男女)にあたる、と書かれています。役目そのものは、それより前からあったと考えられています。

古い説明では、付き添いの男性たちは、花嫁を守ったり連れ出したりする仲間だった、ともいわれます。ただ、これは昔からの言い伝えに近い話です。

ベストマンの主な役目

欧米の教会式(白いドレスの結婚式)では、ベストマンはふつう次のようなことをします。

  • 当日、新郎を手伝う:身じたくや移動など、新郎がやるべきことを支えます。
  • 結婚指輪を預かる:式で使うときまで大切に持っていて、指輪交換のときに渡します。
  • 式のあいだ、新郎の横に立つ
  • 結婚の証人になる:国によっては、結婚証明書に証人として署名します。
  • 独身最後のパーティーを開く:英語ではバチェラーパーティー、イギリスではスタッグ・ドゥ(stag do)とも呼びます。
  • 披露宴でスピーチをする:新郎の昔の話などで会場をわかせる、いちばんの見せ場です。

国によって役目は違う

ベストマンは、世界中どこにでもある習慣ではありません。ある国でも、役目はさまざまです。たとえばギリシャの正教会の結婚式では、新郎新婦に冠をのせる大切な役を担うことがあります。ウクライナの伝統的な結婚式では、花嫁が「さらわれ」ないように見張る役で、さらわれたら新郎かベストマンが「身代金」を払って取り戻す、という遊びがあります。

ブライズメイド・グルームズマンとの違い

欧米の結婚式には、ベストマンのほかにも付き添い役がいます。名前がよく似ているので、表にまとめました。

呼び名どちらの付き添い主な役目
ベストマン
(best man)
新郎新郎の付き添い役のまとめ役。指輪を預かり、スピーチをする
グルームズマン
(groomsman)
新郎新郎の付き添いの男性たち。このなかから1人がベストマンに選ばれる
アッシャー
(usher)
新郎式の前に、ゲストを席に案内する。日本では新郎側の付き添い全体をこう呼ぶことも多い
メイド・オブ・オナー
(maid of honor)
新婦新婦の付き添い役のまとめ役。ベストマンの新婦側にあたる
ブライズメイド
(bridesmaid)
新婦新婦の付き添いの女性たち。そろいのドレスで並ぶ

日本の結婚式では

日本でも、チャペルでの式や海外挙式で、ブライズメイドやアッシャーを取り入れる人が増えています(くわしくは「ブライズメイドとは」)。ただ日本では、式の準備や当日のお世話はプランナーさんがしてくれるので、本来の役目にこだわらず、おそろいの服装で式に華をそえてもらう形が多いようです。

日本の結婚式でベストマンに近いのは、友人代表のスピーチをする人です。新郎のことをいちばんよく知る親友がつとめる、という点もよく似ています。

ベストマンと電報の深い関係

電話が家にない家庭が多かったころ、遠くの結婚式に出かけるのは大変なことでした。イギリスでは、招待をことわる人が、お祝いの気持ちを伝えるためにお祝い用の電報を送るのがならわしでした。

この電報は、ちょうど披露宴の時間に届くように送られ、ベストマンがスピーチの中で、ゲスト全員に読み上げました。電報は1語ごとに料金がかかったので、文は短く、ときにはきわどい冗談や詩が書かれて、会場を笑わせることもあったそうです。もらった電報は、結婚アルバムの最初のページに貼って、一生の思い出にする人も多かったといいます。

この習慣は、電話がひろまるにつれて少なくなり、1980年代のはじめには、電報そのものがほとんど使われなくなりました。いっぽう日本では、いまも披露宴で祝電を読み上げる習慣が続いています。海外では消えかけた「来られない人の言葉を、会場のみんなで聞く」という時間が、日本の結婚式には残っているのです。

結婚式に行けないときは、電報で気持ちを届けよう

ベストマンの時代のイギリスと同じように、いまの日本でも、結婚式に出られないときは電報でお祝いを届けられます。司会者に読み上げてもらえるので、その場にいなくても、言葉で式に参加できます。

よくある質問

ベストマンは結婚している人でもいいですか?

はい。ベストマンに決まりはなく、独身でも結婚している人でもかまいません。国によっては、アドバイスができるよう結婚している人が望ましい、とされることもあります。

ベストマンは女性でもいいですか?

最近の海外の結婚式では、新郎の親しい女性の友人や姉妹が、新郎側の付き添い役をつとめることもあります。決まりはないので、新郎がいちばん頼りにしている人に頼めばよいのです。

日本の結婚式でベストマンを頼むときは?

日本では決まった形がないので、何をお願いしたいか(指輪を運ぶ、スピーチ、二次会の幹事など)を先に伝えておくと、頼まれた人も安心です。服装をそろえるなら、その用意もあわせて相談しておきましょう。

参考にした資料

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